平成26年改正会社法おすすめ本まとめ

こんにちは、渉外司法書士の草薙智和です。

5月から改正会社法が施行されましたが、改正会社法に対応した書籍も出揃ってきました。
今回は、改正会社法対応のおすすめ本をまとめて紹介します。

『一問一答 平成26年改正会社法』
まずは、いわゆる一問一答。立案担当者が改正法の趣旨や重要なポイントについてQ&A形式でわかりやすく解説しています。社外役員の関係をまとめた図表がすごくわかりやすいです。

『立案担当者による平成26年改正会社法の解説』(別冊商事法務№393 )
旬刊商事法務で9回にわたって連載された立案担当者による「平成26年改正会社法の解説」などの解説記事を1冊にまとめたもの。旬刊商事法務を購読していない人は必読です。

『株式会社法 第6版』
言わずと知れた実務家のバイブル。平成27年改正法務省令に対応して改訂。ついに本文で1000ページに到達!第5版を買わずに待っていた人もどうぞ。

『監査等委員会導入の実務』
改正会社法により新設された監査等委員会制度について、改正法の立案担当者の弁護士が新制度の導入から運営の実務までを詳しく解説しています。定款例、監査等委員会規則例も収録います。

『株式交換・株式移転ハンドブック』
合併、会社分割に続き、ハンドブックシリーズの組織再編第3弾。もちろん、平成26年の会社法改正・平成27年の会社法施行規則の改正に対応。会社法のみならず、金商法、企業結合規制、計算、税務など、関係法令を横断的にカバーしており、各種書面・条項の記載例も豊富に掲載されています。

『商業登記ハンドブック〔第3版〕』
書式精義と並ぶ商業登記のバイブルの第3版。改正会社法と平成27年2月の商業登記規則の改正に対応して、大幅に改訂。商業登記にかかわる人は必携です。
月刊登記情報に掲載していただいた宣誓供述書に関する私の記事を引用していただきました。

【新・会社法実務問題シリーズ①】『定款・各種規則の作成実務<第3版>』
定款をはじめ、取締役会規則や監査役会規則等の作り方・記載例を豊富な実例で解説されています。。た監査等委員会設置会社にも対応。「ハンドブックシリーズ」と「新・会社法実務問題シリーズ」はすべておすすめです。

『会社法法令集 第十一版』
おなじみのコメント付条文集。改正箇所が網掛けで表示されているので、一目瞭然。

とりあえず、こんな感じでしょうか。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

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代表取締役等の住所要件の緩和

こんにちは、渉外司法書士の草薙智和です。

昭和59年以来、株式会社の代表取締役のうち、少なくとも1名は、日本に住所を有する者でなければならないこととされていました。
この代表取締役の住所要件が外国企業が日本子会社を設立する際の障害の一つになっていると従前から指摘されていました。私の経験上も、実際に、居住代表者の確保が問題となることが多々ありました。

平成27年3月16日、30年以上維持されたこの代表取締役の住所要件が廃止されました。
 株式会社の代表取締役の住所について(法務省)

これにより、代表取締役の全員が日本に住所を有しない株式会社を設立することも可能になりました。
また、既存の株式会社において、日本に住所を有しない方のみを代表取締役に選定することも可能です。
個人的には、実務上、かなり影響のある先例変更です。

なお、合同会社その他の持分会社の代表社員やその職務執行者の住所要件も同様に廃止されます。
ただし、外国会社の日本における代表者の住所要件については、会社法の条文(817条1項後段)に規定されているため、会社法が改正されない限り、従前のとおりです。

平成27年4月に予定されている「投資・経営」(改正後は「経営・管理」に改称)の在留資格の申請手続の改正と併せて、外国資本による日本子会社の設立が増加するものと思われます。

ただし、株式会社の設立において、出資金は、発起人又はその委任を受けた設立時代表取締役の銀行口座に払い込まなければなりませんが、原則として、日本にある銀行の口座である必要があるため、仮に発起人及び設立時代表取締役の全員が日本に住所を有しない場合、この払込先の銀行口座をどのように確保するかが、実務上問題になると思われます。
いくつか対応方法は考えられますが、実務の取扱いを確認しながら検討していきたいと思います。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

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商業登記規則の改正による渉外登記実務への影響

こんにちは、渉外司法書士の草薙智和です。

今般、商業登記規則が改正され、2月27日に施行されることになりました。

 役員の登記の添付書面・役員欄の氏の記録が変わります(平成27年2月27日から)(法務省)

渉外登記実務において、重要な改正点は、以下の2点です。

1.新任の取締役、監査役等の住民票等の添付(改正規則61条5項)

株式会社の設立登記、又は、新任の取締役、監査役等の就任(再任を除く。)の登記には、原則として、取締役等の運転免許証の写し又は住民票等の本人確認資料の添付が必要になります。
外国人取締役の本人確認資料は、以下のものでもよいようです(パブコメ結果の意見7、8参照)。
 ①本国官憲が発行したサイン証明書(住所の記載のあるものに限る。)
 ②住所が記載された身分証明書等の写し(取締役等本人の原本証明付き)

上記②の具体例としては、例えば下記のものなどが考えられます。
 ・住所を記載して発行されたパスポート
 ・各国のDriving License
 ・中国の居民身分証、台湾の国民身分証、シンガポールのNational Registration Identity Card(NRIC)

2.辞任する代表取締役の印鑑証明書の添付(改正規則61条6項)

登記所に印鑑を届け出ていた代表取締役が辞任する場合、
 ①その辞任届に従前届け出ていた代表印を押印する
 ②個人の実印を押印して、その印鑑証明書を提出する
のいずれかが必要になりました。

代表印を届け出ていない代表取締役、平取締役、監査役については、従前どおり、認印の押印又は署名のみで足ります。

なお、株式会社のほか、一般社団法人、特定目的会社等の役員についても,同様の改正が行われています。

<改正後の参照条文>
商業登記規則
第61条 1~4(略)
5 設立の登記又は取締役、監査役若しくは執行役の就任(再任を除く。)による変更の登記の申請書には、設立時取締役、設立時監査役、設立時執行役、取締役、監査役又は執行役(以下この項において「取締役等」という。)が就任を承諾したことを証する書面に記載した氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市区町村長その他の公務員が職務上作成した証明書(当該取締役等が原本と相違がない旨を記載した謄本を含む。)を添付しなければならない。ただし、登記の申請書に第二項(第三項において読み替えて適用される場合を含む。)又は前項の規定により当該取締役等の印鑑につき市区町村長の作成した証明書を添付する場合は、この限りでない。
6 代表取締役若しくは代表執行役又は取締役若しくは執行役(登記所に印鑑を提出した者に限る。以下この項において「代表取締役等」という。)の辞任による変更の登記の申請書には、当該代表取締役等が辞任を証する書面に押印した印鑑につき市区町村長の作成した証明書を添付しなければならない。ただし、当該印鑑と当該代表取締役等が登記所に提出している印鑑とが同一であるときは、この限りでない。
7~(略)

何かご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

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監査役の英文呼称の採用状況

こんにちは、渉外司法書士の草薙智和です。

日本監査役協会が監査役の英文呼称の採用状況に関するアンケート調査結果を公表しました。

 監査役の英文呼称の採用状況に関するアンケート調査結果(日本監査役協会)

上場会社については、当然、日本監査役協会が推奨している「Audit & Supervisory Board Member」が最もよく使われているようです。

ただ、私自身は、この英訳にしっくりきていません(単に慣れていないだけかも)。かといって、ほかにいい訳語があるわけではなく、私は「Statutory Auditor」を使っていますが、これもイマイチと思っています。

ちなみに、法務省が提供している『日本法令外国語訳データベースシステム』では、上記アンケートで最も少ない「Company Auditor」です(笑)

いつも苦労していますが、法令翻訳は難しいですね。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

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日本の不動産に関する基本的な情報を英語にて公表

こんにちは、渉外司法書士の草薙智和です。


外国人投資家による我が国不動産市場への投資の拡大に向け、国交省が日本の不動産に関する基本的な情報を英語にて公表しました。

わかりやすく、コンパクトにまとまっていると思います。これぐらいは、英語で説明できるようになりたいですね。

 国交省「日本での不動産取引に関する基礎的な法制度等を英語で紹介します


今回もお読みいただき、ありがとうございました。

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『信託目録の理論と実務』

こんにちは、渉外司法書士の草薙智和です。

信託登記が他の不動産登記と決定的に異なる部分は、信託目録を作成しなければならないことであると思われます。にもかかわらず、これまで、信託目録の作成について、実務上確立した基準はなく、登記申請代理人になる司法書士それぞれのノウハウや方針によるところが多かったかと思います。信託目録の作成については、いつも不安やすっきりしない部分がありました。

このたび、元信託銀行の法務部長であり、司法書士でもある著者が、この信託目録の作成について、体系的な解説を試みた書籍が出版されました。待ちに待った書籍です。信託目録の作成に加えて、不動産の証券化、流動化の取引で利用される信託受益権の譲渡による受益者変更の登記についても、1章を設けて詳しく解説されています。
信託登記に関わる実務家は、必読の一冊です。

 渋谷陽一郎『信託目録の理論と実務―作成基準と受益者変更登記の要点』(民事法研究会)


今回もお読みいただき、ありがとうございました。


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『信託登記の理論と実務』が改訂&信託登記おすすめ本まとめ

こんにちは、渉外司法書士の草薙智和です。

藤原勇喜先生の『信託登記の理論と実務』が改訂されて、第3版が出版されました。
信託に関する登記の構造を学説・判例・先例・実例を詳解するとともに、資産の流動化・証券化、高齢社会における財産管理とその有効活用、倒産隔離機能としても活用される信託の最新事情が追加されています。

 『信託登記の理論と実務(第3版)』


また、信託登記に関するもう一つの定本である、横山亘先生の『信託に関する登記』も昨年改訂されています。新信託法の施行から5年が経過し、登記実務が落ち着くとともに、問題点なども明らかになってきたことから改訂されたのことです。

 『信託に関する登記(第2版)』


さらに、新信託法自体の新しいスタンダードとなる実務本としては、東京法務局の元不動産登記部門統括登記官である齊藤明氏を中心とする信託登記実務研究会の編著による『信託登記の実務』でしょう。登記申請書の記載例や登記記録例はもとより、登記原因証明情報や委任状、上申書などの添付書類のサンプルも多数収録されています。

 『信託登記の実務(第2版)』


信託登記については、上記3冊があれば、ほぼ完璧だと思います。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

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『渉外不動産登記の法律と実務』

こんにちは、渉外司法書士の草薙智和です。

私も所属する渉外司法書士協会の会長である司法書士の山北先生が渉外不動産登記に関する書籍を出版されました。
最前線で活躍されている実務家が執筆されていますので、我が国の外人法や国際私法の基礎から、実務で行き詰まることが多い、当事者の国籍により適用されるべき外国法の調査や当事者の身分、権利関係の証明まで詳細に解説されています。また、国籍別のポイントもまとめられており、大変参考になります。学者や研究者の書籍とはひと味違う内容となっています。

 『渉外不動産登記の法律と実務―相続、売買、準拠法に関する実例解説』

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

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経産省が株主総会の招集通知のグッド・プラクティス事例の調査結果を公表

こんにちは、渉外司法書士の草薙智和です。

経済産業省が、機関投資家に対するアンケートにより、株主総会の招集通知において、どのような点を重視しているか調査し、その結果を公表しました。機関投資家の着眼点や評価のポイントが分かり、招集通知の作成に参考になります。

 経産省「株主総会の招集通知のグッド・プラクティス事例の調査結果を公表します

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

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『新訂 渉外不動産登記』

こんにちは、渉外司法書士の草薙智和です。

外国人・外国会社に関わる不動産登記手続のバイブルとも言える『渉外不動産登記』が10年ぶりに改定されました。法の適用に関する通則法の施行や外国人登録法の廃止に対応して、最新の実務や先例が追加されています。
「渉外不動産登記なら、まずこの本」といえる定本です。

 藤原勇喜『新訂 渉外不動産登記』(テイハン)

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

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