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一般社団法人法の施行による不動産の流動化・証券化のための中間法人への影響⑤

既存の有限責任中間法人に関する経過措置(その3)

 こんにちは、司法書士の草薙智和です。

 引き続き、既存の有限責任中間法人への影響を見ていきましょう。

(5)従前の理事及び監事

 旧有限責任中間法人の理事又は監事は、施行日後は、特段の手続を要することなく、一般社団法人法の理事又は監事となります。また、施行日において、旧有限責任中間法人の理事又は監事である者の任期については、従前の任期を引継ぐものとされました(整備法13)。よって、一般社団法人の施行に伴って、理事及び監事の選任手続をする必要はありません。

 なお、監事は、その一般社団法人の子法人の理事又は使用人を兼ねることができない(一般社団法人法65Ⅱ)こととされたため、旧有限責任中間法人の監事が、当該旧有限責任中間法人がそのすべての議決権を保有するSPCである特定目的会社の取締役や合同会社の職務執行者を兼任している場合には、当該監事は、施行日に資格喪失により退任することになってしまいます。この場合には、遅滞なく後任者を選任する必要があります。

(6)計算書類の作成等

 施行日前にその末日が到来した事業年度のうち最終のものに係る旧有限責任中間法人の計算書類等(貸借対照表、損益計算書、事業報告書及び剰余金の処分又は損失の処理に関する議案並びにこれらの附属明細書)の作成、監査及び承認の方法については、なお中間法人法の規定によるとされています(整備法17Ⅱ)。また、この貸借対照表については、公告の義務はありません(整備法17Ⅳ)。

 逆に言えば、施行日後にその末日が到来した事業年度(例えば事業年度の末日が12月31日の場合)に関する計算書類等(貸借対照表、損益計算書及び事業報告並びにこれらの附属明細書)の作成、監査及び承認の方法については、一般社団法人法の規定によることになります(一般社団法人法123~130)。また、貸借対照表の公告も必要となります(一般社団法人法128)ので、ご注意ください。。

(7)基金

 施行日において現に存する基金又は代替基金は、それぞれ一般社団法に規定する基金又は代替基金とみなされます(整備法18)。

 以上、一般社団法人法の施行による、既存の有限責任中間法人への影響について見てきました。次回からは、既存の有限責任中間法人の一般社団法人への移行手続について、検討して見たいと思います。

 今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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