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合同会社を完全親会社とする株式交換 前編

こんにちは、司法書士の草薙智和です。

現在、合同会社を完全親会社とする株式交換を受託しております(その他に、合併、吸収分割も同時に行い、金商法の手続も絡んでくる、久々に手ごたえのある案件です。)。

そのスキームの検討の中で、合同会社を完全親会社とする株式交換において、合同会社が債権者保護手続をとらない場合には、株主資本等変動額の全額を完全親会社となる合同会社の資本金に計上しなければならない、ということが判明しました。

まず、前提として、「株式交換完全子会社の株主に対して交付する金銭等が株式交換完全親合同会社の持分その他これに準ずるものとして法務省令で定めるもののみである場合」は、完全親会社となる合同会社において、債権者保護手続が不要となります(会802Ⅱ、799Ⅰ③)。
「その他これに準ずるものとして法務省令で定めるもの」とは、完全親合同会社の持分以外の対価で、対価総額の5%未満にあたるもの(たとえば、比率調整の交付金)と規定されています(施行規則203)。
なお、合同会社を完全親会社とする株式交換においては、合同会社は新株予約権を発行できませんので、完全子会社サイドの債権者保護手続は常に不要です(789Ⅰ③)。

次に、株式交換における株主資本の変動についてですが、原則として、「株式交換完全親会社の資本金及び資本剰余金の増加額は、株主資本等変動額の範囲内で、株式交換完全親会社が株式交換契約の定めに従い定めた額とし、利益剰余金の額は変動しないものとする。」と規定されております(計算規則39条2項本文)。つまり、合併等と同様に、株主資本等変動額を、完全親会社の資本金、資本準備金又はその他資本剰余金に任意に割り振ってよい、とされております。
ただし、債権者保護手続をとっていない場合には、大要、株主資本等変動額は、完全親会社の資本金又は資本準備金のいずれかに計上する(対価自己株式がない場合)、とされております(同項但書)。

問題は、本但書をどのように合同会社へ適用するか、ということです。

長くなりましたので、次回に続きます。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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コメント

草薙さん

お久しぶりです。マイミクTakashiです。MIXIにて、草薙さん宛てに「勉強会設立」に係るご案内のメールを差し上げましたのでお時間のある時にご覧頂けると幸いです。よろしくお願い致します。

Takashi

投稿: Takashi | 2009年10月13日 (火) 16時10分

Takashiさん

ご無沙汰しております。
最近、Mixiをチェックしていませんでした。
確認して、お返事いたします。

投稿: 草薙 | 2009年10月13日 (火) 18時16分

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