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振替株式の発行会社が組織再編等を行う場合の株式買取請求等に関する公告

こんにちは、渉外司法書士の草薙智和です。

株式会社が合併、会社分割等の組織再編をする場合、株主による株式買取請求権行使の機会を確保するため、その株式会社は、株主に対して、組織再編をする旨、相手方の情報等を通知しなければなりません(会社法785Ⅲ、797Ⅲなど)。また、その株式会社が公開会社である場合、又は、株主総会の決議によって吸収合併契約等の承認を受けた場合には、この通知は、その株式会社の定款で定める公告方法による公告をもってこれに代えることができることとされています(会社法785Ⅳ、797Ⅳなど)。

ただし、組織再編をする株式会社が振替株式を発行している会社である場合は、社債、株式等の振替に関する法律(振替法)により、上記の規定にかかわらず、必ず、これらの規定による通知に代えて、その株式会社の定款で定める公告方法によって、通知をすべき事項を公告しなければならないこととされています(振替法161Ⅱ)。

また、平成27年5月の会社法改正に伴い、株式買取請求の撤回の制限をより実効化するため、振替株式の発行会社が合併、会社分割等の組織再編等をしようとする場合には、当該発行会社は、振替機関等に対し、株式買取請求に係る振替株式の振替を行うための口座(買取口座)の開設の申出をしなければならないこととされていました(振替法155Ⅰ本文)。そして、上記の公告する場合には、併せて、買取口座を公告しなければならないこととされています(振替法155Ⅱ)ので、注意が必要です。

ただし、簡易組織再編など、株式買取請求をすることができる振替株式の株主が存しないとき(会社法785Ⅰ②、797Ⅰただし書など)は、買取口座を開設する必要はない(振替法155Ⅰただし書)ため、買取口座の公告も不要であると思われます。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

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